知っておくべき!食品における【安全と安心の違い】

用語説明・用語解説

お疲れさまです

くおりです

お盆いかがお過ごしでしょうか

ご家庭でのネタに「安全」と「安心」の違いについて話ししていきます

今回の記事では以下のことがわかります

  • 食品における安全とは?
  • 食品における安心とは?
  • まとめ お客様が求めているのは?

では早速話ししていきます

食品における安全とは??

安全は何よりも優先されます

上の図は工事現場とかでみられますね 笑

食品安全といえばHACCP(ハサップ)っていうのが思いつくかもしれません

ここでは安全については、消費者が食べても危害(被害)がないこととします

この危害については実態のある危害です、健康被害と言ってもいいかもしれません

例えば、微生物や化学物質による食中毒、異物が入っていて口を怪我する、体内を傷つける、毒が入っていて病気になってしまう、放射線で汚染されてしまうなどです

言い換えると、食品であるので、それを食べたら病院に行く状態になることです

外傷や痙攣や麻痺、下痢や嘔吐などの症状がでることです

食品において安全ではないものが出来てしまうときとは?

安全はわかったけど、食品を作る人達にとってはどんなときに出会ってしまうのでしょうか?

ここでHACCPや食品安全検定での知識が生かされますね!!

以下の3つに分けて考えていきましょう

1.生物的な危害

サルモネラ菌のイラスト

これは主に微生物による危害になります。微生物自体が食品中で増えて、食べることで体内に入ってお腹を下したり、嘔吐したり、発熱などを起こすことがあります

黄色ブドウ球菌やサルモネラ菌、カンピロバクター、ウェルシュ菌などが該当します

それ以外にもウィルスが起因するものや寄生虫も生物的な危害に該当します

ウィルスではノロウィルス、寄生虫ではアニサキスが有名ですね

これらの生物的な危害は食品の加熱、冷却などの温度管理が大事になってきます

  • 基本として、食品に気をつけない、ことが大事
  • 加熱して菌をやっつける
  • 冷却を速やかに行い増やさないことが大切です

つけない、やっつける、増やさないの3原則で生物的な危害は抑えることができます

食品を作っている人は殆どの場合当てはまることがあるので、今一度自分たちのしていることを振り返ってみましょう

注意点は食中毒菌が増えた食品は味がおかしかったり、匂いがおかしくなったりしていない場合もあることです

見た目や匂いなどの五感では判断をつかないため、HACCPのような工程管理が重要となります

化学的な危害

化学的な危害は4つに大別出来ます

  • カビ毒
  • 重金属
  • 食品添加物
  • 農薬
  • アレルゲン(アレルギー物質)

カビ毒で有名なのはピーナツでのカビ、アスペルギルスなどが作るアフラトキシンです

かなり強い毒性と発がん性を持っており、急性的にも慢性的も問題となります

カビ毒では食品の保管の仕方や使用時の確認が必要となります

もちろん原料を受け入れる業者も選定が必要になっていきます

重金属と聞くと工業病のイメージがありますが、水が汚染されればその水を使った植物や、さらにその植物を食べる牛や豚、魚介類を通じて人に影響が出てしまいます

有名な物質としては亜鉛や鉛、カドミウムなどがあります

これらは調理中に食品器具から溶け出してしまったり、混入してしまう可能性もあり、食品用の器具をきちんと製品に合わせて選定することが大事です

食品添加物で健康被害、危害?という人もいるかも知れませんが、添加物も危害となります

週刊誌に乗っかるわけでは添加物を取りすぎると健康被害が出ることがあります

ただ、ほとんどのものは人が通常摂取する100倍以上でやっと危害が出始める程度です

使用制限のある添加物としては食用赤色40号などやアルミニウム、安息香酸などがあります

製造する場面では開発段階から使用制限のあるものを把握し、現場では指定された量を指示のもといれることが重要となります

最後に農薬ですが、考え方は重金属に近いです

植物を育てるのに農薬が必要となり、人がサラダなどを摂取すれば一定量は残っている、残留農薬を考慮しなくてはいけません

また、飼料として牛や豚、鶏などを通じて人が摂取することも考慮しなくてはいけません

農薬についても使っていいものは決まっており、緊急で毒性を示すものはありません

食品製造の段階では仕入れ段階での確認と、使用前の野菜の洗浄は必要となります

最も重要な化学的な危害はアレルゲン、アレルギー物質となります

特定の人には明確に死に繋がる可能性を持っています

これは人による認識の差が大きいことと、その人の体調にもよることがあります

食品を作る上では把握しにくく、結果をコントロールしづらいため管理は重要です

製造時における管理としては、間違いのない表示、ほかの製品やラインからの混入の防止となります

物理的な危害

物理的な危害とはずばり、異物混入です!

特に危害としてあげられるのは硬いものとなります

一つは原料由来としての骨や貝殻など

もう一つはガラス、金属、アクリルなどの樹脂、石などとなります

これらはFDA(アメリカ保健医薬品局)が7.0mm以上の大きさがある場合には重篤な危害となることを示しております

そのため、ほとんどのX線検出器や金属検出機などの異物除去装置では、7.0mmよりも小さいものを除去することになっております

食品製造においては工程でこれらの除去装置を間違いなく稼働させ、排出させることが最も重要です

さらに、原料の入荷段階で石や骨、その他の異物もついてくることがあるため、原料の入荷先の管理や入荷後の洗浄などの工程も重要となってきます

食品における安心とは?

安全・安心の絵

安全と安心、よく混合されてしまう二つですが明確に違いがあります

では安心とは一体なんでしょうか?

ずばり、一言で言えば、「お客様からの信頼」です

極端なたとえですが、ゴキ○リが入っていようが、食品が加熱されて、殺菌されていればその食品は安全です

ただ、ほとんどの人は嫌ですよね。これがお客様からの信頼です

ちょっとした虫が入っていた、いつもと味が違う、一部が破れている、欠けている、色が違う、賞味期限を間違えた、食品の表示が間違っているなど

実際には食中毒にもならないものでもお客様からの安心を失ってしまいます

食品の回収もほとんどの場合は「安心」を損なうために行っているものがほとんどです

食品表示での日付記載ミスや配合時のミスなんかは、殆どの場合で日持ちする商品を回収していることがあります。これは、安全よりも安心を守るためのものです

一方で、アレルギーの記載漏れなんかは「安全」での表示になります。

まとめ お客様が求めているのは?

「安全」と「安心」の違いについてわかったけど、どっちが大事なんだろう~?

これはどちらも大事です!

特に「安全」についてはHACCP制度化などもありますが、食品を食べる上で最低限保証しなくてはいけません

「安全」ではない食品は毒です

「安心」についてはそれぞれの企業毎で程度を決めるべきでしょう

これは消費者の一人ひとりの認識でも差があるため、明確な線引が出来ません

「安心」はうちの企業のこの製品ではこれ!

と、定義することが、お客様への安心獲得の第一歩となります

もし、定義が曖昧なものがあれば、一度開発段階から製品についてお客様のニーズ把握の際には「安心」のレベル、具体的内容については話し合いしてみることをおすすめします

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ぜひ、一緒に考え、学び成長していきましょう

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