お疲れさまです!
くおりです
今回は食品製造業で実際に働いてきた経験を踏まえ、メリットとデメリットを話しします
今回は食品製造業で働きたいな、どんなところかな?という疑問と、実際にやっててあるある~
を、取り上げていきたいと思います
また、食品工場での作業がきついと言われることもあるので、それについても解説していきます
特に今回は対象を管理職の場合で話します
では、話ししていきます~
食品製造業で働くメリット【管理職編】
食品製造業で管理職になる人は2つのタイプがいます
一つは管理、マネジメントに長けている人(ゼネラリスト)
もう一つは職人気質、技術がすごい人(スペシャリスト)
今回は前提として、前者ゼネラリストで、管理出来ている状態を想定して話ししていきますね!
最初にメリットですが、以下の通り
- 有給休暇が取りやすく、休みの調整しやすい
- 数字管理もするが、多少は許容される
- 人を育てる=生産性の向上に繋がりやすい
- 制服が貸し出しあり、通勤時の服装に気を使わなくていい
- 他の食品業界では共通点が多く、食いつなぎやすい
取りたいときに休暇が取りやすい!
食品工場では365日稼働や24時間稼働など製品に合わせて生産を行います
特に食品の中でも惣菜や、生菓子、和菓子などは消費期限が短いため、出荷に合わせて動きます
多くの場合では週2回の休み、シフト制を取っており、土日でも出勤がありますが、平日に休むことができます
そのため、人員の確保と、作業の力量を満たすことができれば休みは取りやすいです
管理者の仕事として管理になりますが、多くの場合は常に”見張る”よりも、巡回して見ていく
トラブルなどの対応がメインになるでしょう
基本は日報などの生産上の記録で管理が行えるので、その場にいなくてもいい場面が多く、休みも調整しやすいです
そのため、5日間連続で働くよりも2~3日ずつ働きたい人にはメリットです
平日は買い物や出かけるにも人が空いていて、一度味わうと結構快適です
2連休ぐらいであればとれます(一般社員にも取らせていくように配慮は必要ですが)
その際は有休を利用して、週に2回の休みにくっつける形になります
食品工場のほとんどはシフト制で、有給休暇や時間の融通もききやすいです
ただ、消費期限、賞味期限の長いものや冷凍のものの場合は他の製造業と近く、土日休みが多いでしょう
これは土日が流通業や関連する企業も休みが多いため、合理的だからです
これらの製品では他の製造業と近い休みの形になります
管理する数字に曖昧さがつきもの
食品製造においては数字管理は必要です
特に歩留まりという考え方があり、100の原料を使って、製品がいくつできたか
100の原料から95できれば、歩留まり95%という数字になります
ちなみに不良とは近いですが異なります、単位を入れてみましょう
不良は、原料100個のうち”5個損失がでて”95個になった→不良率5%
歩留まりは100kgの原料から加工して、95kgになった→歩留まり95%
同じ5%のロスですが、歩留まりでは重量や加工段階での増減を含みます。もちろん不良も加味して、100がいくつになったのかを示します
この”重量の変化”の要因として加熱による水分の減少もありますが、農作物で考えてみるとわかりやすいです
玉ねぎ1個が100gで皮を向いて、端を切り落としたら85gになりました!歩留まり85%
と、いった感じで魚やえびでも骨や殻があったりして可食部と非可食部が出てきます
これが食品製造においては根本になりますので、0.0..%の削減というよりも目標がラフであり、その未達の原因で原料のばらつきが必ず出てきます
これが、数字管理が曖昧でも多少許容されるところになります
ただ、すぐに結果を得たいひとにはこういった数字を日々見て一喜一憂していしまいがちですが、管理がうまく行っていれば年間や3ヶ月の移動平均などを取ることで数値の向上へ持っていくことができるでしょう
組織のトップから毎日の数字で日々ビクビクしなくてもいいのは、管理する上で気持ちの余裕が持てる状況となります
人の成長が生産性向上に直結する
食品製造に限りませんが、人が成長するとその分生産性も向上します
これは食品製造が原料がやわらかい、形が不均一などの特性が多く、機械化しきれていないことがあります
機械ももちろんやっておりますが、人の手でやっている弁当の詰め作業や果物の加工作業などは人の手が早くなればなるほど、生産性があがります
特にポイントがあって、熟練の人をひとり入れるとその熟練者につられて他の作業者も生産性があがります
個人的な経験ですが、ベテランの人がいるか、いないかで1.1~1.2倍のスピードの差が出てきます
管理者として、作業者の力量を上げることは一つのやりがいかと思います
作業者の同意も必要ですが、人を育てることが生産性を上げることに強く結びつくのが食品製造をやっているうえでやりがいにもなり、メリットになりますね
制服は指定のもの、スーツはもっておけばいい程度
制服が基本的に指定のもので、貸し出されます
場所によっては会社でクリーニングに出して使います
正社員ではスーツを買う必要は殆どありません
管理職でもスーツはいざっ!という時以外は利用しないので、他のビジネスマンよりも服装面でのメリットはあります
毎日着るのと年4~5回しか着ないのでは買い替えも必要ないですよね
自分もリクルートのスーツが10年以上現役でした(笑)
正社員の人はジャージや短パンで会社へ通勤しますが、管理職ではちょっと気になりますので、スラックスとかでしょうか
それでも私服と共用できるので、スーツにかける費用を私服に投資できるのはメリットですね
食品企業は食品衛生の観点から工場で働く人にしなくてはいけない、提供しなくてはいけないものが多いため、体調管理を始め、制服の貸与、食事の補助など自主的に行うところが多いです
食品業界内での人の移動はしやすい
食品企業内での人の移動はよくあります
衛生のルールや作業の方法など、作るものが変わっても近いものがあり、経験者への優遇は強いです
私の周りでも転職して次の転職先を聞くと、多くの場合、食品製造業です
ちょっと脱線しますが、営業なんかは特に多いように見受けられます
営業さんの転職は、顧客も一緒に持っていってしまうので、会社としてはつなぎとめておく必要がありますが、営業本人としてはより給料の高いところへ転職できるので、顧客と多くつながるのは大事です
製造においても管理の方法や食品業界を取り巻く法律や業界ルールを知っているだけでも教育の手間がはぶけるので、雇用する側もメリットがあり、雇用される側もすんなり仕事が決まることが多いです
一度食品業界で管理者の仕事についてしまえば、もし、会社が倒産でなくなっても、苦労せず次の就職先が見つかるのはメリットです
食品製造業で働くデメリット【管理職編】
次にデメリットの紹介していきます
デメリットは以下の通り(あくまで長期間やなれてくることが前提です)
- 休みが少なく、土日、祝日の休み、連休が取りにくい
- 急に残業対応する必要がある
- 原料調整が大変
- 人中心社会で板挟みになると大変
- 自分で体調管理に務める必要がある、人の健康も気にしなくてはいけない
- 工場の匂いが体につく
- 作業環境の温度、湿度が製品に合わせて設定される
メリットに対比してデメリットを挙げてみました
休みが少ない、シフト制
食品工場のほとんどはシフト制で祝日でも稼働しているところが多いです
休みは土日の片方と、平日で取ることが多く、祝日も休めないところが多いです
社員はもちろん、管理職ではパートやアルバイト、社員の休みの状況も踏まえながら休みを取る必要があります
職場によるのはもちろんありますが、有休を使わないと連休は中々取りづらいです
そのため、計画的に生産や、人の調整を行わないと一向に休みたい日に休めず、「明日は人がいるからやすもう~」みたいになってしまいます
飲食店やスーパーなどに合わせての操業となるため、休日は少なめです
週2日休みで52週(365日÷7日=52.14週)で105日のところもあります
相手に合わせて生産するため、日々の生産量が変わることが多いのでここでも急に仕事ができ、残業することがあります
ちなみに夜勤があるところも多いため、時間もシフトです
管理者であればほとんどは外部との接触も多いので平日中心の日勤かと思いますが、繁忙時は積極的に夜勤に入らなくてはいけないところもあります
その場合は手当もつかないところもあるので、確認が必要です
人の管理、生産の管理、予定を組めないと製造管理職は最後にしわ寄せがくるので、先を見通しながらこのデメリットは回避していきましょう
原料の管理調整が大変
食品製造の原料も食品です
そのため、在庫の管理は非常に大切です
多く持っても賞味期限が来て、原料が使えないなんてことがよくあります
特にあまり使わない原料は賞味期限が1年あっても使い切れないなんてものがいくつかあります
期限切れのものを使って商品を回収した事例もあるので、期限管理は必須です
かといって、生産の計画もころころかわるので、在庫少なめも難しい
このあたりの数量調整は食品業界特有の悩みになります
運良く任せられる社員がいても、管理者としては確認が必要です
製造したものの期限が短いことと共通で、原料も期限が短いことは管理する上で手間が増えて他にはないデメリットとなるでしょう
人通しのつながりでやっていると、管理者は大変!
人通しのつながりで仕事していることがおおくあります
これは社内はもちろん、社外の取引先でも多くあります
過去に比べれば減ってきたように思いますが、「なぜ?この会社とつながりが?」というのは各社いくつかみられるのではないでしょうか
また、部下と上司の間に挟まれるような立場の管理者は大変です
現場と上層部とではかなり認識に差が出ますが、食品企業は人の距離も近いため、「好き、嫌い」の感情も乗ってしまうことがあります
うまく橋渡しできていればいいのですが、調整すること自体も苦痛に感じるかもしれません
体調管理は必須、一人のうっかりが組織のミス
食中毒、特にノロウィルスや病原性大腸菌などにかかると多くの食品企業では出勤停止、作業することができなくなります
しかも、1日だけではなく、会社規則にもよりますが1週間ほど休まなくてはいけなくなるものもあります
これが社員で流行したときは生産できない状況になり、管理者はこの状況は防がなくてはいけません
自分自身の町長はもちろん、作業者全員の体調管理へ声掛けや、顔を見たり、様子を観察し務める事が必要となります
一人の体調不良者から多くの食中毒事故を起こさないためにも食品工場では必須となっています
また、ライン作業でも一人一工程を任されることが多いです
その一人のちょっとしたミスが、製品へ大きな不具合を起こしてしまうかもしれません
もちろん力量を見ながら配置をするでしょうが、検品などはその日の体調でうっかり見逃してしまえばクレームとなってしまいます
清掃する際に一部をやり忘れれば、清掃不足から製品不良が出来るかもしれません
社員に責任がありますが、管理者としては最後に責任を保つ必要があります
やりがいはありますが、責任感なく最低限のことしかやらないスタンスではつづけていくことは難しいかもしれません
工場での匂いが車から?家族に指摘される?暑い?寒い?
これは実際にあった話ですが、そこではえびを扱っていました
毎日えびを触るので、車の中でエアコンを付けたら家族からえび臭いと言われたそうです
聞くと、エアコンつけなくても臭かったとか・・・
工場での作業着を持ち帰る場合はもちろんですが、多少でも人に匂いが付きます
これが、いい匂いであればいいんですが、水産物や畜産物、揚げ物などは匂いが厳しいかもしれません
車での通勤もそうですが、電車に乗る際にも気になってしまいますね
しかも工場によっては作るものに合わせて室温が決まってきます
仕込みなどの熱源近くでの作業では非常に暑くなります
そのため、食品工場では作業の終わりには汗ふきシートやデオドラントスプレーが欠かせません
デオドラントは本来、食品工場ではニオイ移りでふさわしくないんですが、、、ご愛嬌ですね
室温で行くと、辛いのは冷蔵、冷凍の商品になります
冷え性の方などは立ち仕事で寒い環境の中での作業は苦痛かもしれません
常温での商品で包装工程であれば過ごしやすいですが、商品に合わせて湿度下げてあり乾燥している場合もありますので、確認したほうがいいでしょう
作業に当たり社員はもちろんですが管理者も同じ建物で、場合によっては製造と隣のエリアで事務仕事のところもあります
共通の悩みとして管理者ももつことでしょう
まとめ、じゃあ向いている人は?
食品工場、食品企業で働く社員のメリット、デメリットを話ししました
結論として食品製造へ向いている人はこんな人です
- 祝日や土日もいいけど、平日も休みを取りゆっくりしたい
- お客様都合での増産や、休みの対応に寛容に対応でき、お互い様と容認できる
- 人の成長をやりがいと感じることが出来る
- 人のためを思い管理でき、数字も用いながら計画的に管理できる
- 通勤の服装を気をつけたり、毎日同じ人と顔を突き合わせたりするのは嫌だ
- 食べるのは好きだ!特にこの会社で作っている商品好き!
実際にはそれぞれの企業毎で異なりますが、作っている製品によっては同じような状態です
面接の際に商品が安く購入できるか、休みが取りやすいか、毎日の作業はどんな感じで、配置はどうなっているのかを確認すると働くイメージは付きやすいでしょう
食品企業で働くのは出勤日数の割には給与は高くなく、物足りなくなるかもしれません
ただ、業界として食に関して言えば常に人が必要とするものなので、安定した業界です
その企業が潰れても似たようなところで就職もしやすいです
あと、女性が比較的多めの製造業なので、長く働きたい人、産休や育休も含めて長期間のライフステージには対応できることでしょう
管理職でも女性で休みは取りやすい雰囲気があるように思います
ちなみにテレワークですが、工場ではほぼありません!というか、機械とものがなければ仕事にならないです
この記事が誰かの役に立てれば幸いです
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ぜひ、一緒に考え、学び成長していきましょう
特にそれぞれの苦労話や、今悩んでいることがあれば、相談ください!
必ず返答させてもらいます
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