食品工場で【安全カメラ】は必要?必ずしも必要ではない!

体験談

お疲れさまです

くおりです

今回は食品工場で安全カメラ(監視カメラ)が必要かどうかの話をします

結論は「必ずしも必要ではない」です

食品防御の観点からの話になりますが、カメラは予防であって、制御ではない

今回は以下の内容で話をしていきます

  • 安全カメラの目的って何?
  • 費用はどれくらい?
  • 結論:過去の事故からの必要有無

では話していきます~

安全カメラの目的って何?

防犯カメラのイメージ

約10年前より食品工場でカメラの導入が一気に進んでいきました

その目的は食品防御と原因追求です

食品防御の観点

性悪説、性善説は聞いたことがあるでしょうか

性悪説は人がもともと悪いことをする前提で話をすすめることです

欧米ではこの考え方が元になっており、食品製造の世界標準も同様になっています

そのため、人が悪いこと(毒を入れたり、イタズラをしたりする)を防止、予防するためにカメラの導入が進みました

2007年、中国の冷凍ギョーザにメタミドホスという殺虫剤が混入されました

日本にも輸入され2007年~2008年にかけて中国の冷凍ギョーザでの食中毒が相次ぎ、中国食品への不信感の大きな引き金となりました

当時の製造元は廃業してしまいました

原因は従業員の待遇への不満から毒を入れたことがありました

衝撃的な事件であり、多くの人の脳裏に刻み込まれ、各社で安全カメラ(監視カメラ)の導入が進みました

FSSC22000などの認証でも食品防御という項目もありニーズは拡大

さらにアメリカの同時多発テロも食品防御への関心をさらに高めました

従業員の不満だけではなく、人種や人権、宗教などによっても食品安全が脅かされることがカメラの設置に拍車をかけました

なにかことが起こった時に当事者が必ずしも正直に話をするとは限りません

従業員がみんないい人で会社が全員の考えを理解し、すべての人を納得させられているとは限りません

その状況があるため、企業は客観的証拠を得るためにカメラの設置を進めていきました

原因追求のためのカメラ

食品製造をして、クレームが発生した際に原因追求しきれないときがあります

特に、クレームの中で印字なしや印字に関するクレームは重大です

これらのクレームには機械の不良もありますが、人が間に入っていることが多々あります

それは印字カメラも付いているのに発生したときや、印字カメラの動作がされていなかったなどの原因のときです

これらに共通するのは、どこかで人が関与していることです

カメラで排出された印字不良を人がラインに戻してしまって、印字不良が発生してしまった

人がメンテナンスのためにカメラを止めて戻し忘れてしまった

などです

こちらは悪気があってやったというよりも、気の利く人がやってしまうトラブル、クレームとなります

そうしたときには本人もその行動が間違っていたことに気づいていないことがあります

そのため、原因追求でヒアリングしても特定できません

そんなときにカメラがあると、該当する時間を特定できれば、その際にどのように人が動いていたのか確認できます

その結果、人の行動での誤りが見つかります

その後は機械の制御をして、人が関与できない、関与と関係なくしたり、ルールを決めて運用を改めることで対策ができます

こうした原因追求のため、更に拡大すれば人の無駄な動きを減らし生産性を上げるためにもカメラがあると確認、検証し、改善へと繋がります

費用はどのくらい?

依頼する場合

外部へ依頼する場合はカメラ4台で50~100万円ほどでしょう

ただ、概算であり、実際に録画のデータを貯めておく期間が金額はかなり変わります

ハードディスクと呼ばれるデータを貯めておく記録媒体がカメラの台数、データ保存期間で跳ね上がります

過去に10台の見積もりをした時にあるセキリティ会社で見積もったら約2000万円ほどになりました

また、一括で払う場合と、データ保管をクラウドにして月額で払う場合があります

月額の場合も1台5000円~10000円ほどで保存期間にもよります

さらに初期費用は初期費用でかかるため、会社の状況に合わせて検討しましょう

自社内で設置する場合

自社内で設置する場合はカメラはコストコや中国製のカメラが安く1万円以下で1台購入可能です

それらをつないで通信機器から見れるように設定したり、ハードディスクへ保存することで設置可能です

必要なのはカメラ、ケーブル、ハードディスク(クラウドへのデータ保存なら不要だがクラウドの経費がかかる)、ネットワーク環境です

カメラが4台で4万円、ケーブルは20mを4本と想定して5000円、ハードディスクは2万円、ネットワークは月額5000円ほど

合計でも10万円以下で設置が可能です(+月額通信費)

通信費も他のものと共有することで考慮しなくてもいいかもしれません

自社内にネットワークに強いメンバーが居るのであれば、自社設置

不安があり、長期的なメンテナンスもしてほしいときは他社へ依頼がいいでしょう

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結論:過去の事故からの必要有無

防犯カメラ、安全カメラはいる?

結論から言えば必ずしも必要ありません!!

防犯カメラがあるから犯罪が起こらないわけではありませんよね?

安全カメラがあるからイタズラや不正が起こらないわけではありません

ただ、原因追求して、改善のために必要ではあります

多くの中小企業ではカメラの設置や運用に費用や人をかけるよりも、雇用する従業員に対して待遇の改善であったり教育する費用に当てたほうが効果が高いと考えております

従業員の数も多く、工場内も広く、一人作業や死角が多い

さらに工場内に毒物、劇物や薬剤があったり、持ち込みが容易であればつけたほうがいいでしょう

日本の工場の多くは土地は狭く、一人作業は少ない

さらに壁はアクリル越しで見える状態になっていることが多いかと思います

そうした状況であれば、カメラを設置して維持管理コストや人の労力をかけるよりも前に、従業員への教育や不満を貯めない仕組み、小さなトラブルから大きなトラブルを防ぐ仕組みづくりを優先させるべきと考えます

大企業であればすでについているところがほとんどかと思います

そのため、改めてカメラで検証できた結果とそれにかかった費用、これを明確にした上で従業員と相談し、カメラで対応するのか、人への教育やルールの徹底で対応するのか検討してみてください

会社が永続的に発展するためには資源である人の成長は欠かせません

限りあるカネという資源の使い方について、改めて考えてみてはいかがでしょうか

まとめ

安心カメラの有無について話をしてきました

資源に余裕があれば、改善へとつながるためあったほうが客観的証拠で話ができ、便利です

一方で設置することに従業員が反対することもあるかもしれません

一度検討し、設置したくないから教育に力を入れるという方向性で話をすすめるのもいいかもしれません

カメラは予防はしますが、意図的な食品へのテロや作業者のミスを防ぐものではありません

制御するものではないため、カメラ設置したからことが起こらなかったと言いきれません

FSSC22000の認証をとっている会社でもカメラがないところは多くあります

そういった会社はそれぞれのリスクを評価してルールを決めて対処しています

お金があればカメラで解決もいいですが、本来の従業員の力量や責任感を信頼して育ててみるのを私としてはおすすめします

ご意見お待ちしております

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ぜひ、一緒に考え、学び成長していきましょう

特にそれぞれの苦労話や、今悩んでいることがあれば、相談ください!

必ず返答させてもらいます



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