お疲れさまです
くおりです
今回は、経営者目線で捉えたときのISO22000について話をしていきます
結論から言うと食品製造業はISO22000(FSSC22000)をやっておけば正解!!
今回の記事では以下のことが学べます
- ISO22000をやる経営メリット、デメリット
- ISO22000よりもFSSC22000で得られる経営メリット、デメリット
- 他のマネジメントシステムはいらない!?
では、説明していきます
ISO22000をやる経営メリット、デメリット
ISO22000を始めとするISO規格は世界共通規格です
その成り立ちはその専門分野の”世界中のプロ”を集めて、企業規模に関わらず有効なマネジメントシステムを作る上で何が必要か、何は必要ではないかを検討したものです
言ってしまえば、世界共通の食品安全の教科書です
ISOの成り立ちにはそれぞれのチームが検討会を開き行っていきますが、日本からも各省庁や大手企業より人が派遣されて議論に参加しています
その中には貧困に苦しむ国もあれば、先進国のように発展した国もあり、様々です
その様々な状況に合わせることで企業規模に関わらず共通で必要な事項をまとめたのがISO22000です
経営者としては会社を永続的にすること、大きくすること、収益を上げることが目的にあるかと思います
その中でも全てに関して、食品安全は土台です
その土台を定めているのがISO22000であり、そこから派生する地域ルールや法律です
会社としてはその土台となる根っこの部分を守りながら成長していくのが最短ルートです
最短ルート=費用もかからない、ということを覚えておいてください
ISO22000のメリット
経営者としてISO22000のメリットは以下のことが挙げられます
- 会社ルールの作成で軸を作ることができる
- 会社の組織運営で共通認識となる
- 社外、世間的に箔がつく
- 他のISOシリーズとの親和性が高い
1.会社ルールの作成で軸を作ることができる
法律や食品業界のルールを元に組織、会社内でルールを作ります
その際にすでにISOをやっていれば、企業としてどのような考え方でルールを作ればいいのかわかります
特に4項で組織の状況を理解し、5項でリーダーシップ・経営者のやるべきことを示しています
さらに6項で4項、5項での情報から計画を立てます
7項で経営に必要な資源を明確にします
ここまでで、社内のルールを作る際、整備する際に押さえなくてはいけないことが見えてくるでしょう
こうして作られた会社のルールは組織を動かす上で重要な軸・幹となって働きます
2.会社の組織運営で共通認識となる
会社組織を動かしていると、企業規模の小さいときはトップ経営者との距離も近く、情報共有も密で指示も明確だったかと思います
組織が大きくなるにつれてその方向性にずれが生じることがあります
そのため、経営コンサルタントなどが入って方向性のズレを直したりします
ただ、ISO22000ではその方向性がずれることも考慮して、方針を立てて計画することを4項、6項で実施しています
さらに8項で運用し、その結果を9項で検証、確認することとなっています(内部監査、マネジメントレビュー)
9項では運用の状況をチェックし、トップマネジメントへインプット(報告)し、アウトプット(指示)することとなっております
その内容は具体的で明確になっています
- 前回のアウトプットからの処置の状況
- 外部及び内部の課題の変化
- パフォーマンス及び有効性に関する情報(システム更新活動、モニタリング、・・・合計9項目)
- 資源の妥当性
- 発生した緊急事態、インシデントまたは回収/リコール
- 利害関係者からの要望、苦情、コミュニケーション情報
- 継続手改善の機会(チャンス)
この通りに実施することで一定の成果が出来ます
手順通りにやるだけで組織の運用上での注意点やポイントが明確なるのでまさに”教科書”
私としては経営者としてISO22000はぜひ、勉強して組織運営に生かしてもらいたいです
3.社外、世間的に箔がつく
ISO22000を取得していることで対外的にもアピールできます
昨今のHACCPに関することでも「ISO22000を取得しているので・・・」
と、いう一言で相手の信頼を得ることが出来ます
ISOは世界の規格のため、国内だけではなく、海外からも一定以上の信頼を得ることがメリットでしょう
4.他のISOシリーズとの親和性が高い
ここは中小企業でも今後のさらなる発展、どんどん拡大していっている企業は重きをおきたいとこです
他のISOシリーズ、ISO9001(品質:QMS)、ISO14001(環境:EMS)、ISO27001(情報セキュリティ:ISMS)、ISO45001(労働安全衛生:OHSMS)があり、構造がほぼ一緒です
1項~7項、9項、10項はほぼ一緒
8項が運用でそれぞれで異なる内容になっています
これはISOが見直され、もともとバラバラだったものを統一したためです(HLS:ハイレベルストラクチャー)
その結果、ISO同士の親和性が高く、更にISO取得のメリット、価値が高まったと言えるでしょう
ISO22000のデメリット
メリットばかりではどの会社も挑戦することでしょう
やれない理由=デメリットとしてお伝えします
- 維持するために監査費用がかかる
- 取得するためには知識が必要
1.維持するために監査費用がかかる
ISO22000は第三者認証です
初回登録での監査はもちろん、毎年維持監査も行われます
企業規模にもよりますが、1工場あたり年間50~100万円/ほどの費用が発生します
それと同時に対応するための人でも必要となります
企業規模によっては厳しいかもしれませんが、私としてはISO22000をやることで無駄がなくなるため、やっていないのであればトライすることで費用はまかなえるのではないかと思っています
人件費で考えれば一人分にも満たない経費で、多くのメリットが得られるため、コストパフォーマンスはいいと考えています
2.取得するためには知識が必要
おそらくですがやっていない企業の殆どはここがボトルネックではないでしょうか
ISO22000の要求事項は読めば理解できるが、正直よくわからない・・・
そうです、ある程度知識が必要です
その知識は社内の人が行うのがベストです
最初の構築は社外の人でもいいですが、社内のルールや仕組みと関連付けなければ絶対にいいものはできません
昔は、ISOをやる会社ではISOを重視するために、ISOのためのルールや規則が生まれました
最近ではISOも変わり、現場に合わせたルールができるように汎用性の高いものとなっています
ただ、その結果、言葉が抽象的になり、具体的な社内の運用ルールや仕組みと付け合わせるのが難しくなりました
そこで、知識が必要となります
もし、可能であれば私はそれが得意なのでお問い合わせやコメントでメッセージ貰えると嬉しいです
最終的には社内でその知識を持った人がおり、維持監査や内部監査でも種になり、会社のマネジメントの向上につとめれることが最高の状態となります
知識を持った人がISOの要求事項と現在の組織のルール、仕組みとの翻訳作業を実施することでPDCAが成り立ちます
社内でPDCAを回せるような知識を身に着けた人を何人、社員の何%作れるかで会社の成長曲線が決まるとも言えます!
ISO22000よりもFSSC22000で得られる経営メリット、デメリット
ISO22000はわかったけど、FSSC22000との違いがわからないという方
過去の記事も参考にしてください
ここでは、経営者目線でのメリット、デメリットを簡単に!
メリット
- ISO22000よりも大概的なアピールが出来ます
- ISO22000よりも具体的な要求事項が多く現場がわかりやすい(TSシリーズのこと)
- FSSC22000はISOよりも頻繁に更新され(Ver5.1など)時代の変化に敏感
デメリット
- ISO22000よりも高額(監査の時間も多いため)2~3割ほど
- 時代の変化でVersionが変わるため、その都度、追っていく必要がある(担当者はアンテナを張り続ける必要があり)
- FSSC対応などの物品販売の営業がついてくるため、選定にも知識が必要(HACCP対応に近いですね)
メリットはISO22000よりも価値が高いです!(GFSI承認スキームのため!)
デメリットは費用がかさむこと、聞きつけて営業が来ます!それっぽいことを言って。。。
ただ、FSSC22000のTSシリーズの冒頭でも話があるんですが、これらの規格、要求事項については適切な知識を持った人が適切に扱うことが必要とあり、営業の謳い文句で使われることを軽く否定しています
HACCP対応、FSSC対応としてものを売りつけるところは一度よくみて、その商品自体の価値を判断してください
○○公認!とか、怪しいです
シンプルに自分たちの組織にフィットした使い勝手がいいものを選定しましょう
他のマネジメントシステムはいらない!?
中小企業ではISO以外の経営のマネジメントシステムや外部コンサルタントを入れているところもあるように思います
例えば、TOYOTA方式や、アメーバ経営、識学、環境整備(武蔵野塾)などあります
どれもとても合理的で魅力的な経営の手法や改善の事例があります
ただ、自分の意見ですが、ほとんど言っていることの軸は一緒です
食品製造であれば、ISOが最もコストパフォーマンスが高いと信じております
ISOのメリットは上記のとおりですが、食品会社向けに作られているために、フィットするはずです
さらに上記の他業種は業種を問わないマネジメントシステムでは食品会社向けに解釈が必要です
ISOも要求事項との解釈は必要ですが、もっともグローバル・スタンダードであり、多くの人が活用している仕組みであることは明確な事実です
今後、グローバル化も進んでくることもあり、世界共通であるISOに従って組織づくりをすることが経営者にとって、永続的に発展する企業を作る上で最も近道であるとお伝えします
まとめ
今回は経営者からのISO22000について解説しました
食品会社を経営するのであれば、ISOに費用をかけて、人もISOを中心に構成したほうが効率よく、効果的に組織運営が行なえます
昔のISOのイメージではISOのための仕事が増えることがありましたが、今は違います
現状の仕組みやルールをISOと照らし合わせ目的を明確にすること
その上で不足があれば、補うこと
そしてこの流れを続けていくことがPDCAを回していくことになり、有効なISOの運用となります
このために知識を持った人を雇ったり、社内の人に知識をみにつけるための講習を受けたりと資源の投入もISO中心に行うことが会社としては最適と考えます
結論、ISO最強です!
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ぜひ、一緒に考え、学び成長していきましょう
特にそれぞれの苦労話や、今悩んでいることがあれば、相談ください!
必ず返答させてもらいます
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TS22002-1を知る際はこちらを使ってください!
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