お疲れ様です
くおりです
今回は検証、妥当性確認、有効性について話ししていこうと思います
普段、食品を製造する上で分析する、確認することがあるかと思います
これらの役割として”検証”がよく言われますか、商品開発の段階で確認することは”検証”と言うよりも、”妥当性確認”です
これら、検証と妥当性確認の意味とその重要性について話ししていきます
今回の記事で以下のことがわかります
- 検証(verification)とはなにか?
- 妥当性確認(validation)とはなにか?
- 有効性(effectiveness)とはなにか?
- 検証、妥当性の違いと役割
- まとめ(部署内で言葉を的確に使っていこう)
では説明していきます
検証 (verification) とはなにか?
”検証”という言葉を聞くと、刑事事件で現場検証なんてことが思い浮かぶかもしれません
食品製造において検証は非常に重要な役割を持っています
検証とは、実施のDOに対して、その”結果が想定したものであったのかを確認すること”となります
食品製造で言えば、製造の配合や仕込み方で結果として思った製品ができあがったのかを確認することが検証と言えます
普段生産を実施して、「その温度設定や出来上がったものを味チェックする、大きさや色を記録する」この行為が検証になります
また、品質管理部門が、出来上がったものの大きさを測ったり、重量を測ったり、味を確認する作業も検証です
現場での確認だけではなく、外部で菌検査をしたり、その物性や化学物質の有無を確認したりすることも検証の1つです
さらにHACCP等をやっていると分かっている方もいるかもしれませんが今測っているその測定器、これが正しかったかどうかを確認するのも検証になります
改めて考えると、「今使っているそのもの自体が正しくなければその測定で得られたデータも正しくないと言うことになりそれを確認する」と言うのも検証になります
妥当性 (validation) とは何か?
妥当性と言う言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません
よく検証と混在して使われている場面が見受けられます
この2つには明確に分けられたポイントがあります
検証が実施(DO)の後にするのに対して、妥当性確認は実施(DO)の前にすると言うのが妥当性確認となります。
新商品を作った際、これまでに合ったものであればこれまでと同類と言うのをチェックすることが妥当性確認となります
ただ、全く新しいもの今までにやっていなかったものをやる場合には、生産する前に異常がないか確認するかと思います
この行動自体が妥当性確認となります。
妥当性確認といったときには、想定した通りのものを作るにはどうしたらいいか、その結果をえるために工程が正しいことを確認することになります
ISO22000で定義する妥当性確認ではハザード分析で取り上げる危害を確認することが妥当性確認となります
生物学的ハザード、化学的ハザード、物理的ハザード
この3つの要素を想定したプロセスで担保できること、基準とする範囲内にものができているのかを試作段階(生産開始まで)で確認することが妥当性確認となります
有効性 (effectiveness) とは何か?
検証、妥当性、これらに似た言葉で有効性と言う言葉も聞いたことがあるかもしれません
有効性と言うのは実施(DO)の後に、検証しその効果が継続して発揮されているのかと言うことを確認すること、計画したとおりにその効果が現れているのかを確認することです
有効性が用いられる場面として、何かクレームが発生した際に対策をする、設備を更新して、生産性を上げる場面などがあります
クレームでは対策が「その原因に対して効果的に働いているのか」確認することが有効性となります
有効ではない場面として以下のような場面が想定されます
その対策をやっても同じ不具合が起きる(原因を除去できていない)
その対策が継続されない(難易度が高い、対策が浸透していない)
これらの場合にはPDCAの考えに合わせて再度、改善(Act)する必要があります
そう考えると有効性もCの確認(Check)で出てくるものと認識できますね
検証と妥当性確認の違いについて?
検証も妥当性確認も具体的な確認事項は一緒の場合が多く、やってる事はかなり似ています
段階として製品を作り、実際に生産に乗せる前に確認することが妥当性確認
製品を生産し問題ないか、想定した通りのものができているのかというのを確認するのが検証となります
この2つの違いが理解できていると、ISOで審査を受けた際に、審査員の指摘事項として理解が用意でしょう
また、ISOが要求するPDCAのDの前のPlan、計画段階での妥当性 確認 を実施、検証はCheckというのも理解しやすいかもしれません
商品開発から製品生産での検証と妥当性確認
実際に妥当性確認の検証と言う言葉は普段の食品製造において混在されて使用されてしまいがちです
(かくいう私自身も混在して使用しておりました)
企画段階から製品にするまでの段階で確認する項目を決め、確認をする→妥当性確認する
検証については製造の中で確認します
製造部や品質管理といった部署が主に担当になり、設備保全部門も検証の役割を担っています
変更の際の検証と妥当性確認
新しい機械を入れる際はどうでしょう下の表のようになります
最初の決定から、計画(Plan)を立てて、妥当性確認をして、検証します
その中で計画通りの結果が得られているのか有効性を評価していますね
有効性が不足していれば改善が必要となり、PDCAが回っていきます
まとめ(言葉を理解し、正しく使っていこう)
検証、妥当性確認、有効性について今回は説明してきました
改めて理解すると、実際の現場ではかなり混在されて使用しているところもあるのではないでしょうか
特に検証と妥当性確認についてはやっていることが似通っており区別して使っている人の方が少ないかもしれません
言葉の定義として国際的なISOの中では明確に分けられております
こういった言葉を一つ一つ理解して使うことでその組織内で活躍できる、またその組織を超えて活躍できる人材になっていけるのではないかと思っております。
周りの人に一度でもいいので、この言葉の違いを説明し、言葉の定義を共有化してみてください
言葉の定義を決めるのは仕事のしやすさにつながります
本生産の前に確認する、”計画されたプロセス・工程で問題ないことを確認する妥当性確認”
生産を実施して、”製品が決められた規格通りに作られているのかを確認することが検証”
計画した通りの結果が得られて、”効果があったかどうかを確認する有効性”
妥当性がプラン、検証がチェックという認識を持つことができれば、理解も進みます
改善や変更の際には有効性も確認して、PDCAを回して出来る社会人になっていければと思います
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