お疲れさまです
くおりです
今回は食品安全を考える際によく聞く「リスク」という言葉
それに付随してHACCP(ハサップ)でよく出てくる「ハザード(危害)」について説明していきます
今回の記事を読むと以下のことがわかります
- リスクとはなにか
- ハザードとはなにか
- リスクとハザードの違いについて
- まとめ(違いを認識して何がいいか)
では説明していきます
【リスク】とはなんでしょうか
「リスク」というのは日常的にもよく聞く、よく使う言葉かもしれません
最近でいうと、「ワクチンを打つと熱が出るかもしれない、こういったリスクがあります」と耳にすることも多いのではないでしょうか
そもそも”リスク”とはなにか・・・ISO22000やISO9000シリーズでは定義がされています
それは →→→→不確かさの影響
どうですか?私はこれをみてピンときませんでした!
あまりピンとこないのでいくつか言い換えて説明します
リスクとは現在での”不確かさ”であり(確実ではなく曖昧である)、将来にその”不確かさ”がもたらす影響です
さらに言い換えると「現在確実にわかっていないので、将来困ったことになるかもしれない」ということです
また、「悪いこと起きるかもしれない~ひょっとしたら起きないかもしれない」とも言い換えれます
どうでしょうか?どれかの表現でピンときたでしょうか?
ちなみにISOの定義、不確かさの影響=リスク(risk)の言葉の中には機会(チャンス)も含んでおります
売上が上がるリスクがある、という使い方もします(ちょっと日本人には違和感があるかもしれません)
ハザード(危害)について
HACCP(ハサップ)をやっていると必ず聞くハザードという言葉
リスクとも似てるけどなんか違う、でも、よくわからないという人に向けて説明します
ハザードは”悪影響を与えるモノ”を指しています
食品安全で言うと、生物的ハザード、化学的ハザード、物理的ハザードという使い方をします
それぞれは以下のような例が挙げられます
- 生物的ハザード:腸管出血性大腸菌、サルモネラ菌、腸炎ビブリオなど
- 化学的ハザード:基準外の農薬、カビ毒、アレルゲンなど
- 物理的ハザード:ガラス片、金属片、石など
人に悪影響(怪我や嘔吐、腹痛など)を与える可能性のあるモノになります
普通の生活で考えれば、火や包丁などもハザードになりますね
そう考えると、ハザードはいっぱい身近にあります
私はハザードと聞くと、毎回バイオハザードと連想してしまいます(年代ですね!)
リスクとハザードの違いについて
リスクとハザードについて説明してきました
更にリスクについて補足すると、リスクは不確かさの影響なので指標としてその不確かさには”確率”と”重要度”が考えられます
食品安全で言い換えると危害の”重篤さ”と”発生の頻度”で、リスクは大きい、小さいという指標を取ることができます
以下を踏まえて、ハザードとリスクの違いを表にまとめました
ハザードはもの、リスクは悪影響が今後起こりうる可能性といえます
例として図を2つ説明します
包丁の場合ではものを切って、料理をする
その際に必ず指を切ってしまうなどのリスクがあります
ただ、そのリスク以上にほしい成果(美味しい料理を作り、食事する)があるために、リスクを最小化出来るように安全な包丁を使ったり(例えばセラミック)、何度も練習しますね
たまに違う包丁を使うと、”危ない”って感じるのはそのリスクが高まったと感じるためですね
食品工場で作業前に手洗いをします
これも理由があり、リスクを低減させていますね
特に手洗いではその食品ごとでもやり方、手順が異なります
個人レベルの手洗いの方法と、工場の手洗いの方法が違うのは、見ている”リスクの大きさ”が違うので異なって当たり前ですね
もし、作業者で手洗いを自分のやり方で続けて、ルールを守らない人がいたら、”リスク”についての話をすると理解してもらえるかもしれません
まとめ (違いを認識して何がいいか)
これまでリスクとハザードと説明し、違いも理解してもらえたかと思います
じゃあ、これを学んで何になるの?っというとこですが、
日常生活で特別、得をすることはないかもしれません
ただ、あなたが食品製造やもしくは別の業界で働いているのであれば、ハザードやリスクという言葉は耳にすることが多いかもしれません
洪水などでのハザードマップなんかはよく聞くかもしれません
IT業界ではモラルハザードという言葉も聞きますし、国際化に伴って○○ハザードという言葉が出てきたときにはリスクと分けて考えることで一歩先へ行くことができるでしょう
今後もこういった聞いたことあるけどよくわからない用語、その定義についても考察していこうと思います
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