お疲れさまです
くおりです
今回はISO22000の1~3項について話をしていきます
ISOシリーズ(ISO22000,9001,14001など)は1項~10項で構成されています
社内でISOのマニュアル(今回であれば食品安全マニュアル)を作ろうとしたときにはこの項番で作ることをおすすめします
今回の記事ではその項番でマニュアルを作る際に役立つように書いていきます
これらの記事を読み、コピペしてもいいのでWordで作り始めることから社内ルールのスタートです!
では、進めていきます
ISO全体の構成
ISOシリーズはHLSという上位構造から規格構成が共通化されています
ISO22000やISO9001,ISO14001でも同様ですが、それぞれFSMS、QMS、EMSとFS(食品安全)かQ(品質)かE(環境)を見ているのかで変わっています
運用の8がそれぞれの違いが大きいですが、他の項目についてはほぼ同様の構成となっています
とくに食品安全マネジメントシステム(FSMS)のISO22000の場合は8に”HACCP”を含むことが特徴です
今回は実際のPDCAが始まるよりも更に前の段階、1~2項を説明していきます
ちなみに1~10とありますが、このサイトでは1”項”として説明していきます
人によっては1”章”など他の表現もありますが特に規定はされていないようです
1.適用範囲
適用範囲とは何のことでしょうか?
それは今回のマニュアルが反映される範囲となります
企業規模が中小企業であれば全体になるかと思います
大きい企業であれば、グループの一部かもしれません
また、子会社や関係企業を入れるところもあるかもしれません(外部委託している場合など)
実際の記述の方法としては、以下のような形式になるかと思います
A.工場、本社が一緒に存在する場合
1.適用範囲
(1)適用範囲
本マニュアルの適用範囲は全社とする
弁当、惣菜の製造
(2)適用事業所
【事業所名】くおり食品製造株式会社(本社、工場、営業所含む)
【施設名】本社工場、本社事務所、営業事務所、本社倉庫
【住所】愛知県・・・・・
B.工場が2つ、本社は隣接している場合
1.適用範囲
(1)適用範囲
本マニュアルの適用範囲は全社とする
※弁当、惣菜の製造
(2)適用事業所
【事業所名】くおり食品製造株式会社 本社工場(営業所含む)
【施設名】本社工場、本社事務所、営業事務所、本社倉庫
【住所】愛知県・・・・・
【事業所名】くおり食品製造株式会社 岐阜工場
【施設名】岐阜工場、岐阜倉庫
【住所】岐阜県・・・・・
C.本社は含まないが、工場のみ登録の場合
1.適用範囲
(1)適用範囲
本マニュアルの適用範囲は本社工場とする。ただし、関係する部門も対象となる
※弁当、惣菜の製造
(2)適用事業所
【事業所名】くおり食品製造株式会社 本社工場(購買・品質・企画開発部門含む)
【施設名】本社工場、本社倉庫
【住所】愛知県・・・・・
D.工場が2つ、本社は隣接、外部委託先も含む場合
1.適用範囲
(1)適用範囲
本マニュアルの適用範囲は全社とする。また、包装工程の外部委託先も対象とする
※弁当、惣菜の製造(外部委託先は贈答用への詰め合わせ)
(2)適用事業所
【事業所名】くおり食品製造株式会社 本社工場(営業所含む)
【施設名】本社工場、本社倉庫
【住所】愛知県・・・・・
【事業所名】くおり食品製造株式会社 岐阜工場
【施設名】岐阜工場、岐阜倉庫
【住所】岐阜県・・・・・
【事業所名】株式会社クオパッケージ 岩倉工場
【施設名】株式会社クオパッケージ 岩倉工場(外部委託先)
【住所】愛知県岩倉市・・・・・
上記のように書くことが出来ます
また、ISO22000やFSSC22000でのマニュアルの適用範囲は全社、ただし、認証は工場だけで取ることも出来ます
その際は「認証は・・・」と限定しておくことが必要です
間接部門の扱い
間接部門のどこまでを含むのかという議論もあります
中小企業であれば部署ごとでの役割が重なっていたり、工場絡みのところを総務が管理していることもあるので、それぞれの会社ごと、というのが結論です
認証を取得する際には関係する部門への監査も行われますので、関係性の強いところをマニュアル内にも記載しておくことが必要です
特に品質、購買、生産管理、物流、企画、開発はHACCP構築でも必要となり関連が強いでしょう
営業や総務、人事なども教育訓練や、顧客要求事項の把握、法令遵守などでは重要となるかもしれません
2.引用規格
2項では引用規格を決めなさいとあります
基本的にはISO22000やISO/TS22002-1となります
もともとJFS-Bをやっていたのであれば、JFS-Bを入れたり、他のISOとも共有するのであればISO9001やISO14001を追加してもいいでしょう
マニュアルをそれぞれの規格ごとに作ってもいいですが、おすすめは”一つにまとめる”ことです
なぜなら、このマニュアルは作ること、ISOやFSSCの認証を通過させることが目的ではなく、社内のルールを規定して、社内のマネジメントをうまく回すことが目的です
そう考えると、ルールがあっちこっちに有るよりも、まとまってあったほうが見やすく、浸透もしやすくなります
記述例を記載します
ISO22000のみを範囲とする場合
2.引用規格
本マニュアルはISO22000:2018の規格に従う。
FSSC22000を範囲とする場合
2.引用規格
本マニュアルはFSSC22000 Ver5.1(ISO22000:2018、ISO/TS22002-1、追加要求事項)の規格に従う。
過去にJFS-Bをやっていて、FSSC220000を範囲とする場合
2.引用規格
本マニュアルはFSSC22000 Ver5.1(ISO22000:2018、ISO/TS22002-1、追加要求事項)の規格に従う。また、JFS-C規格も参考とする。
このような表記で2.引用規格はOKです
まとめ
今回はISO22000の1項と2項について説明しました
特にマニュアルを作成する人の参考になればと思います
形式が明確にあり、そのとおりにしなくてはいけないことはありませんがISO自体がかなり抽象的なためにわかりにくいこともあるでしょう
今回の事例を参考に一つ一つ、行動し、修正するやり方で進めていけば立派な組織のISOマニュアルができますので皆さん一度トライしてみてください
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